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メガネは目を悪くする根拠しかないことを眼鏡屋が解説

投稿日:2019年7月18日 更新日:

メガネを掛けると目が悪くなるは本当か?

今回は、眼鏡屋で働く筆者が、メガネを掛けると目が悪くなることについて解説します。

「メガネを掛けると目が悪くなりますか?」

皆さんの中にも、このように眼鏡屋さんに聞いてみたことのある方はいらっしゃるのではないでしょうか。私も仕事をしていて、かなりの頻度で聞かれます。

眼鏡屋の答えは決まっていて、

「基本的にそのようなことはありません」

というもの。当たり前といえば当たり前で、「メガネを掛けるとどんどん目が悪くなりますよ~」と言ったら皆さん買うのをためらってしまいますからね。

ですが、現役眼鏡屋の私は、メガネをかけることで目が悪くなることはほぼ確実だと思っています。

その理由を、今から解説していくことにします。

(以下、目が悪いとは、一般的な「近視」の状態を呼ぶこととします)

 

皆さんは、目が悪くなる仕組みをご存じでしょうか。

実は、これは未だに専門家の間でも詳しく分かっていないのです。

より詳しく言うと、たぶん原因はこれかこれだろう、というところまでは分かっているのですが、明確に「これ」というのは分かっていない、という状況です。

 

目が悪くなる原因はなんだろう?

目が悪くなる原因ははっきりとはわかっていませんが、最も有力なのは、次の二つです。

一つ目が、外で過ごす時間が短いことです。

外で過ごす時間が短いほど、近視が進む傾向にあることは調査で分かっています。

これには、太陽光が関係しているとされています。慶応大学の研究グループは、太陽光に多く含まれるバイオレットライトが、近視の抑制に効果があるということを実験で証明しました。

二つ目は、近くを見る時間が長いことです。

こちらは昔からよく言われていますし、感覚的にも納得しやすいのではないかと思います。

また、よく近視は遺伝と言われますが、それを示す研究は未だ出てこないため、だんだんと怪しまれているのが現状です。

1969年には、アラスカのイヌイットを調査したところ、大人世代では131人中2人が近視でしたが、子供世代では半数以上が近視だったという研究結果が発表されています。このことからも、近視は遺伝とはそれほど関係ないのではないかと思えてきます。

 

メガネが目を悪くする仕組み

それでは、メガネが目を悪くする仕組みを解説していきます。

前の章で述べた通り、目が悪くする原因は、外にいる時間が短いことと、近くばかりを見すぎることです。

今回は、このうち、近くばかりを見すぎることで、目が悪くなることについて考えます。

そもそもなぜ近くを見ることで近視が進むのでしょうか。

詳しい説明は省きますが、大体は以下のような感じです。

人間の目はもともと、リラックスした状態では遠くにピントが合うようにできています。

ピントを近くに合わせる時、私たちは、目の中の筋肉を使って、ピントを合わせています。

これが、本来の人間の目の状態で、「正視」と呼ばれます。

もともとは正視の私たちの目ですが、読書やスマートフォンなどの操作を長時間行うには、あまり適していません。

近くを見るのには、目の筋肉を使わなければならず、それをずーっと続けるのは、重いものをずーっと持ち続けるのと一緒で、かなりしんどいのです。

そこで、私たちの体は、長時間近くのものを見ても疲れないように、仕組みを変えようとします。目の形をより近くが楽に見えるように変形させるのです。

そうして、「近視」の状態が生まれます。近視は、近くを見るときに目の筋肉を使わなくて良いように目の形が変わった状態です。

その代わり、遠くが見えなくなります。人間の目はもともと、筋肉を使ってピントを手前には調節できるのですが、逆に奥には調節できません。これは、近視の状態になっても変わらないのです。

  正視 近視
遠く 見える 見えない
近く 調節すれば見える ※ 見える
すごく近く 見えない※ 調節すれば見える ※

※基本的に、その人の調節力は、年齢に比例します。10代の人はかなり近づけても見えますが、徐々にきつくなってきます。この調節力の低下は、「老眼」と言われています。

このように説明すると、近視は遠くこそよく見えませんが、近くは楽に見えるので、悪いことばかりでもないなあと思われるかもしれません、実際その通りです。

そこで一つ疑問がわきます。

近くを見るように適応するなら、どのような人も一定の近視のところで止まるはずです。

近視を、軽度(視力0.7~0.3)、中度(視力0.1~0.3)、強度(視力0.05以下)のように分類するなら、近く40㎝前後(大体本を読んだり、スマートフォンを見る距離です)が見やすいのはせいぜい軽度と中度の間くらいまでです。

中度から重度にかけては、さらにピントが合う距離が近いために、読書などですらメガネがないとやりにくいです。

これは、前述した「目の適応」だけでは説明しきれないことになります。なぜ、近くも満足に見れなくなるくらい、目は近視を進めるのでしょう?

それは、メガネが原因だと考えるとつじつまが合います。

まず、近くばかりを見ることで、目が近くを楽に見れるように適応します。この段階では軽度近視です。

次に、人間は遠くが見えづらくなったということでメガネを掛けます。メガネは、光を曲げることで、遠くのものがあたかも近くのものであるかのように見えるものです。

つまり軽度近視の人がメガネをかけることで、遠くのものを、近くのもののように見ることが出来るのです。では、メガネを掛けて近くを見ると、目にとってはさらに近くのものを見ているのと同じこととなります。つまり、また目が適応を始めるのです。

こうして近視が2倍に増えます。遠くが見づらくなるのでメガネを掛けます。また2倍に増えます。この繰り返しです。

目は最終的に、今メガネを掛けている状態に対して、最も楽ができるような近視の状態に落ち着きます。すると裸眼の状態では、ほとんど何も見えないくらいに近視が進んでいる状態となるわけです。

動物実験では、メガネが目を悪くすることは当たり前のこととして用いられている。

研究者さん達が近視の研究をするとき、どのように実験を行っているかご存じでしょうか。

他の医学の実験と同じで、マウスなどを使った動物実験が主流です。

では、どのようにして、近視の状態のマウスを用意するのでしょう?たくさんのマウスの中から探すという手もあるかとは思いますが、実際は、マウスに強度数のメガネを掛けさせて近視化させています。

これは、メガネを掛けることで目が悪くなる実験として発表されたわけではないですが、研究者たちの間ではごく当たり前のように使われています。

 

外で過ごす時間が長くても、メガネを掛けていれば無意味

外で過ごす時間が長いと、視力低下の予防になることは、先ほど述べた通りですが、これは、「メガネを掛けていない場合」に限ります。

なぜメガネを掛けていると、外で過ごすメリットが打ち消されるのか、理由は二つあります。

一つは今まで述べてきた通りで、メガネを掛けていると、目はその状態に適応してしまうからです。

外で過ごすことで視力が保たれる理由の一つは、遠くをよく見ようとするからです。

メガネを掛けると、本来ぼやけて見えなかった遠くのものもくっきり見えるので、目はそれ以上はっきり見ようとする努力をやめてしまいさす。

もう一つは、メガネが近視の抑制に効果のあるバイオレットライトをカットしてしまうからです。

屋外で過ごすことで近視が抑制される理由のもう一つは、太陽光に含まれているバイオレットライトと言われていますが、ほとんどのメガネは、この光を遮断してしまいます。

この二つの理由により、外で過ごす時も、やはりメガネを掛けないほうが良いと分かります。

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