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子供用ハズキルーペはメガネ業界をひっくり返すか

投稿日:2019年3月19日 更新日:

 

2018年、年末のヤフーニュースの記事に、Hazuki Companyの松村謙三会長のインタビューが載っていました。

主な内容は、ハズキルーペのCMが大成功を収めた理由などについてでしたが、その中で、村松会長は次のように述べていました。

「来年以降には(ハズキルーペの)キッズ向けを出したいと思っています。」

インタビュー中では、それ以上深くは触れられていませんでしたが、かなり面白いなと感じました。

製品化は2019年中ということのようですが、発売前に、子供用ハズキルーペがどういう商品になるのか、またどういう社会現象を生む可能性があるのか、考えていきたいと思います。

そもそもハズキルーペとは?

多くの方がご存知とは思いますが、ハズキルーペという商品について、今一度簡単に解説したいと思います。

最も簡単に言うと、ハズキルーペは、「老眼鏡」です。

「ハズキルーペは老眼鏡でなく拡大鏡です。」というような店員さんや販促ページがあるかもしれませんが、それは商品を売るための方便です。

実際に、ハズキルーペの1.32倍、1.6倍、1.85倍にはそれぞれ、+1.50、+2.50、+3.50くらいの度数が入っています。

これは100均で買える老眼鏡の、+1.50、+2.50、+3.50と同じ効果を持つことを意味します。

ではなぜハズキルーペは10,980円もするのかというと、CMでも紹介されているその強度であったり、メガネの上から掛けられたり、ブルーライトカット機能が付いていたり、BIプリズムが含まれていたりと、他の部分にこだわって作られているからです。

BI(ベースイン)プリズムとは、度数の一種で、近視のレンズが遠くにピントを合わせるのをサポートするのと同じように、BIプリズムは、目を内に寄せる、寄り目の動きをサポートするレンズです。

BIプリズムが含まれていることで、近くをより楽に見れると同時に、拡大倍率も、通常の老眼鏡より高くなります。

また、100均などで売っている既成の老眼鏡は、度数がプラスのものしかなく、普段目が良い人や遠視の人など、一部の人にしか対応できませんでした。

一方ハズキルーペは、メガネの上から掛けられるので、近視で老眼の方(メガネを掛けた状態で近くが見えづらい)にも対応出来るようになっています。

このように、ハズキルーペは本質的には高級な老眼鏡という位置付けですが、そのお値段の分のメリットはしっかりあるとも感じます。

ハズキルーペの年齢層

上に述べた通り、ハズキルーペは基本的に老眼鏡、つまり40代以降の方で、手元がぼやけるようになってきた方が使う商品です。

しかし、それだけで収まらないのがハズキルーペのすごいところで、2018年9月には20代の女優武井咲さん、がCMに出演しています。

CM中では、ハズキルーペをかけることで、細かいネイルがくっきり大きく見えるようになることもチラッと紹介されています。

つまり、老眼でない若い人でも、ネイルなど近くの細かい作業をやるのにハズキルーペは役立ちますよ、ということです。

見事なセールスだと思います。私の勤務経験からしても、購入者のほとんどはまだ40代以降の方だと思いますが、数パーセントでも20代の方が買ってくれていれば、十分大成功なのでしょう。

そしてハズキルーペは、いよいよ今年、残された「子供」までも、ターゲット層に取り込もうと考えているのです。

子供がハズキルーペをかけるってどういうこと?

それでは、子供がハズキルーペをかけることのメリットを、会社側はどのように捉えているのでしょうか。

ここからはあくまで私の予想となりますが、子供用ハズキルーペは、

「子供の近視の抑制」

をテーマに売り出すのではないかと考えています。

どういうことなのか、順に解説していきます。

①近視の進む原因

近視の進む原因は、実は未だによく分かっていません。

直接的には、毛様体と呼ばれる目の筋肉が凝り固まるや、眼球が徐々に変形して伸びていくことで、焦点が合いづらくなるのが、近視の状態とされていますが、

ではなぜ毛様体が凝り固まるのか、眼球が伸びるのかということについては、仮説がいくつかあるくらいです。

中でも一番有力な仮説は、やはり「近くの見すぎが近視を進める」というものです。

目の毛様体という筋肉は、近くにピントを合わせる時に働きます。

長時間の近見により、毛様体が凝り固まったり、その負担を和らげるために、眼球が伸びる方向に適応するという説明ができます。

実際に、世界の近視人口はどんどん増えていますが、ちょうどパソコンやスマートフォンなどの普及と結び付くため、近方作業が増えたことは、やはり関係のある可能性が高いように思えます。

また、最近の研究では、360~400nmの短波長の光、バイオレットライトに近視抑制の効果が認められました。

バイオレットライトは、主に太陽光に含まれていて、室内の人工的な光には不足しています。

実際に、外で長く遊ぶ子どもの方が、近視の割合が低いことも分かっています。

この観点から見ると、近視人口の増加は、近方視の頻度が増えたからというよりは、外で遊ぶ時間が減ったことが原因となります。

実際は、私はそのどちらも原因と考えています。

そして今回は、近くを見ることの多さ、という点に着目します。

近くを見るということの負担

実は人間の目は、もともと遠くがよく見えるように出来ています。

遠くを見ることは、目をリラックスさせていても出来ますが、近くを見るときには、目の筋肉を使って、ピントを合わせたり、目を内側に寄せたりしなくてはいけません。

眼科学などでは、ピントを合わせることを「調節」、目を内側に寄せることを「輻輳(ふくそう)」と言ったりします。

近くを見ている限り、「調節」と「輻輳」を絶えず働かせていなければならないのです。

一方で、近視の人というのは、大まかに言えば、近くを見るのに、「調節」を必要としない状態です。

眼球が伸びて、目の構造自体が変わっているのです。人間の目はもともと遠くにピントが合った状態というのは先程説明した通りですが、近視の人の目は近くにピントが合っています。

これは、近くの作業が多い現代にとっては、良いこととも言えます。なにしろ近くを見るのに「調節」をせず、「輻輳」だけすれば良くなったので、楽に長い時間、近くの作業が出来るようになったのです。

その代わり、遠くが見えづらいということになります。人間の眼の構造上、遠くにピントが合った状態から、筋肉を使って、近くにピントを合わすことはできますが、その逆はできないのです。

まとめとしては、近くを見るというのは目にとっては思った以上の負担で、その負担への対応策として、近視の進行が考えられるということです。

ハズキルーペは、近くを「遠くを見るように」見る

ハズキルーペは老眼鏡だと説明しましたが、もし老眼でない子供や若者が、近くを見るときにハズキルーペをかけるとどうなるでしょうか。

若年者は、ハズキルーペ無しでも手元がクリアに見えているので、ハズキルーペをかけても見え方には大きな変化はありません。

しかし、その時の目の中の状態は、大きく異なっています。

先にも述べた通り、私たちの眼は、近くを見るのに「調節」と「輻輳」を要します。

そして、年を重ねると共に、「調節」の機能は衰えていき、うまくピントを手元に引き寄せることが出来なくなってきます。それが「老眼」と呼ばれます。

その衰えた「調節」分を補うのが、老眼鏡の役目です。簡単に言うと、40cmの距離を見るのに1.00分の調節が足りないとすれば、+1.00の老眼鏡をかければよいということです。

一方、若年者は、自身の調節力が豊富なので、レンズによるサポート無しで、手元にピントを会わせることが出来ます。出来ますが、長時間手元にピントを合わせることは、重い岩をずっと持って立っているのと同じように、身体に負担をかけています。

そこで例えば、年配者と同じように、+1.00の老眼鏡をかけるとどうでしょう。見え方は変わりませんが、目は1.00分の調節をしなくて済むのです。

つまり、近くを見ながらにして、目の状態としては少し遠くを見ている時と同じということなのです。より具体的にいうと、たとえ30cmでスマホを見ていたとしても、1.32倍のハズキルーペをかけていれば、目にとっては60cmで見ているのと同じ状態と言うことです。

近視を抑制するために、テレビやスマホは出来るだけ画面から離れて見ましょうなどとよく聞きますが、ハズキルーペをかけることは、それと同じ効果があります。そう考えると、近視の抑制に効果があるということも納得しやすいのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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