JINSバイオレット+は買うべき?

2019年3月20日

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2016年末より、大手メガネ屋のJINSから、バイオレット+というレンズが発売されています。

バイオレット+は、バイオレットライト(紫光)を透過し、目に有害とされる紫外線やブルーライトをカットするという新しいレンズです。

まだあまり知られてはいませんが、近年の研究で、バイオレットライトは近視の抑制に効果があることが分かりました。

今回はそんなバイオレット+について、メガネ業界に身を置く私が、メリットとデメリットを比較し、本当に買うべきレンズかどうかを考察していきます。

バイオレット+とは?

バイオレット+は、2017年7月にJINSから発売開始された新商品です。

発売の経緯は、2016年12月に慶応大学医学部が発表した、バイオレットライトに関する論文です。

慶応大の鳥居助教らは、バイオレットライト(波長360~400nm、紫外線とブルーライトの間くらいの光)が、近視の抑制に効果があることを発表しました。

実験については、ヒヨコの目を使ったものと、実際に参加者を募り、1年に渡って経過を観察したものがあり、その両方で、バイオレットライトが近視を抑制したことが確かめられています。実験の信頼度は高めと言えるでしょう。

前々から、JINSは慶応大学と連携して商品開発を進めており、バイオレットライトレンズについても、他社に先駆けて製品化することに成功しました。

2017年発売当初は、「こどもレンズ」という商品名でしたが、2018年3月より、「VIOLET+」に商品名が変わりました。

これは、バイオレットライトが当初は若年者の近視抑制にのみ効果があるとされていましたが、追加実験で、成人の近視抑制にも効果ありと示されたことと関係していると思われます。

子ども達だけでなく、全年齢をターゲット層に切り替えたことで、より爆発的なヒットを狙える商品となりました。

実際、バイオレット+は、バイオレットライトに注目した世界初の試みであり、効果にしても、近視を抑制するという、今までにない魅力的なものです。

今はまだまだ認知度が低いですが、近い将来、私が解説するまでもなく、皆が当たり前に知っているレンズになっている可能性も高いです。

ただ、現状では、購入にあたってはいくつか注意するべき点があります。

知らずに買いにいってしまったり、実際に購入すると、思っていた使い心地と全然違う、ということにもなりますので、以下の点には気をつけて、購入を検討いただければと思います。

1.バイオレット+が快適に使えるのは、軽度近視の方のみ

2019年3月現在、バイオレット+は屈折率1.60のものしか販売がありません。

一般的に屈折率¥の数字がが大きいほど、レンズが薄くなりますが、値段が高くなります。

お店にもよりますが、1.55が標準、1.60は薄型、1.67は超薄型、1.74は極薄型と呼ばれていたりします。

今世界で最も薄いのは、プラスチックレンズだと1.76というものです。

JINSやZoff、眼鏡市場など、リーズナブルなお店では、1.74までの取り扱いとなっています。

屈折率が上がるほど、原価は高くなりますが、JINSや眼鏡市場では、1.60~1.74のレンズの値段はどれも同じとなっています。

それなら1.74を選ぶ方が得ではないか!と思われるかもしれませんが、実際はそうでもありません。

メガネの度数によっては、屈折率を上げてもレンズの厚みがほとんど同じになる場合もあります。

さらに、屈折率が上がると、レンズの比重、透明度、強度と言った点で、少しずつ下がっていきます。

このようなことから、度数に合わせた最適な屈折率のレンズを選ぶのが賢明と言えます。

1.60という種類のレンズは主に度数として-0.00~-3.00の方に使われます。視力に直すと、0.2くらいまでの方でしょうか。

それ以上の近視の方になると、もう一段階薄い、1.67のレンズを用いた方が、目に見えてレンズが薄くなります。

視力としては、0.1以下くらいの方ですね。

このくらいの視力の方は、ほぼほぼ1.67や1.74のレンズを使っています。

JINSや眼鏡市場では料金が同じなので、説明がなくともそのようなレンズになっている場合が多いです。

他のメガネ屋さんでは、説明があった後、追加料金有りでそのようなレンズにしているはずです。

もし、このような方が何も知らずにバイオレット+を買ってしまうと、従来のメガネよりかなり分厚いレンズになってしまい、使いたくなくなってしまう可能性が高いです。

今後、1.67や1.74が製造開始になる可能性は高いと思いますが、強度数の方は、今の段階では使用が難しく、どうしてもという場合は厚みに妥協するしかないです。

2.取り扱いは単焦点のみ

強度数の方は、バイオレット+を選ぶのが難しいと説明しましたが、年齢が40代以降の方にとっても、同様に選ぶのが難しい場合があります。

バイオレット+は、今のところ単焦点レンズの取り扱いしかありません。

40代以降くらいの方になると、遠近両用などを使われている方も多いと思いますが、今のところ遠近両用や中近両用のバイオレットレンズは発売されていません。

そういった方がバイオレット+を使う場合は、遠方専用にして、近くは外して見るなど、掛けたり外したりをする必要が出てきます。

遠近両用に慣れていらっしゃる方からすれば、不便に感じることも多いでしょう。

3.価格が高い

JINSの商品は、フレームとレンズ合わせて、5000円、8000円、12000円の3つの価格で構成されています。

バイオレット+は、この価格にプラス15,000円の料金がかかってきます。

一番安い5,000円の商品で作ったとしても、合計20,000円というお値段になります。

まあそれでも構わないよ、という方もいらっしゃると思いますが、私個人的には結構高く感じます。

JINSのフレームの品質は悪くなく、5,000円とは思えない、作りのしっかりしたものが揃っています。

しかしそれでも、20,000円出せば、国産(鯖江産)の品質の高いメタルフレームがレンズ込みで買えることを考えると、やっぱり高いかなあと。

その分バイオレット+が付いていると言われれば確かにそうなのですが、バイオレット+の15,000円プラスはやはり高く感じます。

簡単に言えば、バイオレット+は、従来のレンズで99%までカットしていた紫外線を92%まで減らしているというもの。

ブルーライトカット機能も付いてはいますが、おまけみたいなもので、要はカットしすぎていた紫外線を「カットしなくなった」レンズがバイオレット+です。

世の中のメガネのレンズはUV400という紫外線99%カットのレンズが主流ですが、中にはUV380というレンズもあり、380nmまでの光をカットしているレンズで、その紫外線カット率は90%です。

ややこしい話は置いておいて、要はバイオレット+は、UV380と大差ないということです。(私の個人的な意見ですが)

そして、UV380のレンズは追加料金なしで売っている場合がほとんどで、それに比べたバイオレット+がかなり高く思えるのです。

問題は、UV380のレンズが、UV400に劣る悪いレンズだという認識があるため、徐々に見かけなくなっていっている点です。

今までは紫外線はカットすればするほど良いと考えられていたわけで、当たり前と言えば当たり前ですが、そのタイミングでのバイオレット+登場は、何か策略めいたものを感じますね(笑)

このように、JINSのバイオレット+には、まだまだ改善していくところがたくさん残されていますが、JINSさんもそれを承知で商品化を急いだようにも思えます。

商品のコンセプト自体は大変面白く、価格がもう少し下がれば、それこそブルーライトカットのような、爆発的なヒットも期待できるでしょう。

私自身は、裸眼で過ごすことが多く、メガネをかけるのは夜の運転時とかそれぐらいなので、要らないかな~と思ってます。価格がプラス3000円くらいになれば、欲しいかなとも思います。

ただし、もし自分に~20歳でメガネを掛けている子どもがいたら、必ず買うと思います。

自分の子どもの近視となると、少しでも抑制したいですし、ちゃんとした研究結果もあるのだから、普通のレンズを使うくらいならバイオレット+にしようと考えると思います。

子どもの方が外で過ごす機会も多いですし、バイオレット+を使うか否かの違いは出やすいでしょう。

それにしても、もう少し安くなってくれないかなとは思いますけどね笑

バイオレットライトについては、こちらの記事でより詳しく解説しています。

バイオレットライトの効果と必要性を眼鏡屋が分かりやすく解説します

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